ヨコハマのレトロ建築と解体のロマン。
アイスクリーム、ビール、鉄道、ガス灯、電話、写真、近代街路樹、
水道、西洋理髪など、横浜発祥と言われるものを挙げたらキリがありません。
横浜の街並みを印象深いものにしてくれている歴史的建造物の数々を形作っている
鉄筋コンクリートもまたその1つ。日本大通りに今も残る三井物産横浜ビルは、
1911年の竣工で日本最初の鉄筋コンクリートビルです。
銀杏並木とのコントラストが、めちゃくちゃかっこいいです。
同じく日本大通りには、横浜三塔のキングとして親しまれる
神奈川県庁本庁舎もあります。こちらは1928年の竣工だとか。
日本大通り周辺、いわゆる関内エリアには、他にも名はないものの、
見応えのある古い建物=レトロ建築がたくさんあります。最近気になったものでは…
土橋印房というハンコ屋さん。
下がお店・作業スペース、上が家屋になっているのでしょうか?
少々朽ちて色褪せた外壁の感じ、屋上の園芸の感じとか最高です。
こちらはクラフトビール屋さん。雰囲気出過ぎですよね〜、
カクカクした外壁、3Fのルーフバルコニーの感じとか最高です。
みんな知ってるフォトスポット、ブルブルー横浜もやはりいい。
横浜の街を歩くときは、こんなレトロ建築を探し、
見ながら楽しんでいるのですが、老朽化や開発の影響からなのか
失われてしまうものもあります。
アートオークションビルという名で、いろいろな古物商や画廊が
入居していたと思われる、このいい感じプンプンの雑居ビルも。
解体が始まってしまいました。
ただ、私散々レトロ建築の好きさを語っていながら、
解体の現場も好きなのです。
昔、解体工事会社さんを取材した時、
「建設業の中で、モノを壊すのは俺らだけだからね〜」
「壊すことで作っているんだ〜」というめちゃくちゃかっこいい&
興味深い言葉をいただいてから注目するようになってしまいました。変な嗜好ですよね。
先ほどのビルの現場も様子を見守っていくと…
1週間後…
1ヶ月後…
めちゃくちゃカッコいいんですよね。特に周辺の建物に影響しないように
囲いを作って、その中をユンボで壊していくあたりが…
ただ単に壊すだけでない意外な緻密さと職人技の凄さを感じずにはいられません。
古いものと新しいものが混在するのが横浜の一番の良さがだと思います。
そこには前者を残すために守り伝える人、後者を考え作る人
そして、その間に壊す人=解体屋さんがいるんですよね〜。
うん〜、面白いな〜、ロマンだよな〜。秋の夜長にそんなことを思ったのでした。
12月8日追記:綺麗な更地になっていました。今後は何ができるのだろう。
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